今日も続きを書いていきます。
ときて、今回はその④、国造りのお話です。
が、その前に…
八上比売は???
はじめに大国主命は八上比売と結婚しましたよね。
でも根の国で須勢理毘売命と恋に落ち、結婚しています。
現代だと不倫報道で大変になりそうですね。いや、重婚だから犯罪か(^^;)
実はこの時点で八上比売は大国主命の子どもを身ごもっていました。
臨月が近づき、八上比売は大国主命にあうために因幡国から出雲国へと向かいます。
しかしそこで知ったのは須勢理毘売命の存在でした。
須勢理毘売命は嫉妬深く、それを恐れた八上比売は大国主命を諦めて因幡国へ帰りました。
帰り道の途中で子どもを産んだそうですが、木の俣にかけて置いて行ったとのことです。
この子どもは木俣神(きまたのかみ)や御井神(みいのかみ)と呼ばれる神様になります。
ちなみに、行きも帰りも八上比売は温泉に立ち寄っています。
この温泉が日本三美人の湯の1つである湯の川温泉です。
行きでは長旅の疲れを癒し、いっそう美人の神に、
帰りでは傷ついた心と身体を癒されたそうです。
国造り
少名毘古那神との出会い
大国主命は須佐之男命の言ったとおり、八十神を退け、国造りに着手します。
大国主命が出雲の美保岬(みほのみさき)にいたとき、海から近づいてくるものがありました。
それは天之蘿摩船(あめのかがみのふね[ガガイモの実の船とされている])に乗った小さな神様でした。
その神様は蛾の皮を剥いで作った服をまとっていたそうです。
大国主命は名前を尋ねますが、一向に応えません。
そこで大国主命がヒキガエルの多邇具久(たにぐく)に尋ねてみると、
「久延毘古(くえびこ)なら知っているでしょう」
と教えてくれました。
久延毘古はかかしの神様で、物知りなのです。
大国主命が久延毘古に尋ねると、
「それは神産巣日神(かみむすびのかみ)の御子の少名毘古那神(すくなひこなのかみ)です」
と教えてくれました。
神産巣日神に会いに
目の前の小さな神様が少名毘古那神という名前で、神産巣日神の御子だということがわかったので、大国主命は神産巣日神に会いに行きました。
神産巣日神は、
「おお、これこそは我が子だ。指の間からこぼれてしまったのだ。2人は兄弟となって、葦原中国(あしはらのなかつくに)を造りなさい」
と言います。
葦原中国というのは、日本神話において、高天原と黄泉の国の間にあるとさえる世界です。
つまりは日本ですね。
こうして2柱は協力して国を造っていくことになりました。
突然の別れと新たな出会い
しかし、ある日突然、少名毘古那神は常世の国へ去ってしまいます。
途方に暮れる大国主命…
「これからどうやって国造りをしていけばいいのだ…」
と悩んでいると、海を輝き照らしながら、こちらに近づいてくる神様がいた。
その神様は、
「私はお前の幸魂奇魂(さきみたまくしみたま)である。丁重に私を祀れば、国造りに協力しよう」
と言います。
大国主命はすがる気持ちで聞きます。
「あなた様をお祀りするのはどこがよろしいでしょうか?」
幸魂奇魂は、
「私を倭の周囲を青垣のように巡っている山の、東の山上に祀るがよい」
と答えます。
この神様は、現在の三輪山に鎮座する大物主大神(おおものぬしおおかみ)となります。
その後、葦原中国はみるみる栄え、大国主命の国造りは成功するのでした。
その④はここでおしまいです。
もう少しお話は続きます!
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